蔵王熊野岳・月山・西吾妻山
百名山三座登頂と花と温泉を楽しむ山旅
三角点の山名表示板
2021年8月4日(水)7時10分、客様と共に真夏の東京駅からバスで北へ向かいます。
添乗員は上野と吉岡の2名。
途中サービスエリアで2回休憩、北へ向かっているのに暑い!!途中の温度計は32度。
標高1730mの刈田(かった)岳レストハウスに着く頃には雲が広がり、ようやく涼しくなりました。
今日は1時間半程度の短いコースで、上野がご案内。
昼食を済ませ、午後のスタートなので、気象庁の雷情報も確認しながら山頂を目指します。
歩き始めると、オンタデ・ナガバノトウチソウなどが見られました。
ナガバノトウチソウ
馬ノ背と呼ばれる緩やかな尾根では、コマクサ・ミヤマコウゾリナ等を眺めながら山頂へ。
蔵王山神社の鳥居
刈田岳の三角点
避難小屋を経由してレストハウスへの分岐からひと登り、刈田岳へ。三角点は神社手前の丘の上。
下山路からお釜
雨に降られる事なく、バスで今日の宿泊地へ。
本日のお宿は「プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿」に選ばれている「蔵王源泉 おおみや旅館」食事は品数も多く美味、外湯めぐりも楽しめます。
外湯めぐりも、泉質の違いを楽しんで!
三か所ある共同浴場「上湯共同浴場」のすぐ後ろの建物が、おおみや旅館。
上湯共同浴場
「下湯共同浴場」「川原湯」と3か所の外湯はフロントでチケットを貰って無料で入浴出来ます。
宿の前には足湯もあります。足湯横には、「カモシカが横切ることがあります」との注意書き!
お客様は鹿を目撃したそうです。
足湯
夕食は、地産美味「夏の蔵王山懐膳」、朝食も「山形の朝ごはん」、「一の重」「二の重」と贅沢なごはんを頂きました。
今日は月山へ。下山後の移動が長く、朝食後慌ただしく出発。ゆっくりできなくて残念。
姥沢登山口で、東北山岳ガイド協会所属の林千明さんと合流。
ペアリフトの下にもお花が多く、ヨツバヒヨドリの周りにはアサギマダラがたくさん。
数えたお客様によると20頭!
こんなにたくさんのアサギマダラを見たのは、月山3度目の私も初めてです。上空に雲があり風もあって比較的涼しいなど条件が良かったようです。
今年は雪解けが早く、アイゼンは不要でした。
チングルマも下の方は、果穂(綿毛)が風に揺れ、登っていくと花を楽しむ事ができました。
チングルマの花穂
名前がわかった花だけでも約40種。
ヒナザクラ
雪解け直後の場所ではイワカガミも咲いていました。
途中、すれ違いの難しい狭い箇所や足元に気を付けながらの急な登りもありますが、次々現れるお花を眺めながら山頂へ。
間もなく山頂
頂上には月山神社があります。三角点は別の場所にあるので希望者の方を上野がご案内。
月山三角点
帰路は姥ヶ岳を経由しました。
姥ヶ岳を目指します。ピークは奥。
少し下って登り返しますが、振り返れば月山。お花も楽しみながらひと登り。
ゾウさんのお鼻のような花柱が可愛い、ミヤマホツツジ
下りのリフトでもアサギマダラを見る事が出来ました。
リフトからアサギマダラ
下山するとドライバーさんから、下ではバケツをひっくり返したような雨が降ったと聞きました。
鳥海山は見えませんでしたが、暑さにほっとする風も吹いて登りやすい一日でした。
2日目のお宿は、裏磐梯グランデコ東急ホテル。和洋折衷の夕食を頂き、デコ平温泉ぶなの湯で明日に備えます。売店には登山者用に冷凍したスポーツドリンクなどがあり、快晴の西吾妻山で役立ちました。モンベルショップも併設されています。
朝食はバイキング。ホテルからロープウェイ乗り場へは5分。裏磐梯が地元の林ガイドと再び合流。山頂駅は1390m。最初はゲレンデを歩きます。今日は雲が無く暑いですが、振り向けば磐梯山や安達太良山が良く見えます。
振り返ると磐梯山
西大嶺までは木の根が露出したちょっと歩きにくい道。
頑張って登ると、キアゲハが迎えてくれました。
キアゲハ
行程のレベル的には最終日が一番大変です。西吾妻山は展望がありませんが、西大嶺は好展望。
まだ雪が残る飯豊連峰、那須連山などばっちり。西吾妻山避難小屋はトイレもあり、昼食。
昼食後、西大嶺へ戻ります。
午後は少し雲も出てきましたが、安達太良山を眺めながら登ってきた道を慎重に下り、ホテルで温泉に入り東京へ戻りました。
安達太良山
この後は雨マークが続く予報。3日間、天候に恵まれ、たくさんの花に出会えた山旅でした。
■まいたび参考ツアー
M1119 蔵王熊野岳・月山・西吾妻山/花咲く月山など東北の百名山3座へ 8/18(水)
https://www.maitabi.jp/parts/detail.php?t_type=&course_no=9501
写真・文/添乗員 上野ひろみ(山岳ガイド協会 登山ガイドステージ1)