霧島山(韓国岳)と開聞岳



1噴煙たなびく
噴煙たなびく

2021年12月5日(日)
早朝の羽田空港は修学旅行の学生さんで賑わっていました。
その為、団体チケットカウンターで40分も待たされるという初めての事態に添乗員はハラハラ、ドキドキ。これもコロナ渦ならではの体験。山は2日間風もなく、穏やかな南国宮崎と鹿児島の山を楽しむ事が出来ました。
定刻より少し早く鹿児島空港へ到着。空港から韓国岳、新燃岳、高千穂峰まで綺麗に見えました。
バスで一路韓国岳登山口のえびの高原へ。予報では1500m付近の気温は1度。風は3m/sと弱いものの、北西〜西の風。防寒対策をお願いしていたのに、暑がり上野は半袖とアームカバー。

キラキラ輝く大浪池。新燃岳の奥には高千穂峰

2高千穂峰と新燃岳
高千穂峰と新燃岳

山頂からは桜島、市房山等ぐるり360度の展望台。韓国岳の名前の由来は、韓国まで見渡せる言い伝えから来ているそうです。(実際には頂上の位置、高さから韓国は見えませんが)

3一等三角点の山頂
韓国岳 一等三角点の山頂

5合目に新しく休憩所が出来ていて、悪天候や強風時には安心です。バスで砂蒸し風呂で有名な指宿温泉へ。休暇村指宿で希望者は砂蒸し風呂を体験されました。

2021年12月6日(月)
朝食はバイキングですが、充実の品揃え。朝からしっかり食べて開聞岳登山口へ。
2合目から標高差754 m。下部は樹林帯で展望がきかず、足元は軽石や富士山の砂走りを思い出させるような道ですが、5合目の展望台や7.1合目(実際に7.1合目と標記されています)では種子島や屋久島を見る事が出来ました。途中からは岩場やロープが下がる険しい道です。

4ゆっくり登ります
ゆっくり登ります

山頂で昼食のお弁当を食べ、慎重に下ります。

5下りはより慎重に
下りはより慎重に

今日も一日天気に恵まれ、無事下山。

6下山後芝生の広場から開聞
下山後芝生の広場から開聞岳

宿で温泉に入り、鹿児島空港へ。


<写真・文 上野ひろみ>
日本山岳ガイド協会 登山ガイドステージ1
信州登山案内人

<写真:安井 美和>
日本山岳ガイド協会 登山ガイドステージ1


※2017年2月12日(日)~13日(月)に訪れた時は雪景色。その時の様子も以下にまとめましたので、併せてご一読ください。


2017年2月12日(日)晴れ 
羽田空港を8時15分に発ち、鹿児島空港へ10時15分に到着、気温は4度。
15名様のご参加でしたが、南国交通の大型バスでゆったり。熊本の緒方ガイドさんともここで合流です。例年にない大雪で鹿児島空港から冠雪した霧島山が見えます。
今日は霧島山(韓国岳)に登る予定でしたが、えびの高原に向かう道路はチェーン規制中。
空港でドライバーさんから、明日には規制が解除される可能性が高いとのことで、急遽行程変更し開聞岳に向かう事に!
過去の報告書を参考に計算すると、下山予定時刻は18時。昼食を車内で取っていただき、登山口へ直行。「かいもん山麓ふれあい公園」のトイレをお借りして、スタート。

17212-1桜の先に目指す開聞岳
桜の先に目指す開聞岳

桜の花の下登山口(2合目)へ。
4合目を過ぎる頃から雪が出てきました。視界の先に海!なかなかの景色です。

17212-2海を眺めながら登ります
海を眺めながら登ります

8合目からは雪の上を歩くようになり、ハシゴやロープ、岩場もあり緊張します。

17212-3 8合目を過ぎると雪が
8合目を過ぎると雪が

17212-4ハシゴを登り、ロープを伝い左へ
ハシゴを登り、ロープを伝い上へ

皆さんちょっと早いペースにも関わらず、遅れることなく全員で頂上へ。

17212-5頂上でアイゼンを付けました
頂上でアイゼンを付けました

写真撮影を済ませ、下りはアイゼンを付けて慎重に下ります。

17212-6慎重に下ります
慎重に下ります

8合目でアイゼンを外し、17時43分に下山。

17212-7暗くなる前に降りてこれました
暗くなる前に降りてこられました

宿泊地の休暇村指宿へ18時20分到着。
希望者は名物「砂むし温泉」にも入り、19時30分から夕食。会席料理とハーフバイキング。
種類も多く、好評でした。レストランのコーヒーをお部屋に持っていくこともできるうれしいサービスも。

2017年2月13日(月)快晴
朝食会場の窓から日の出を見ることが出来ました。

17213-8朝食会場の窓から日の出
朝食会場の窓から日の出

朝食は和洋のバイキング。

17213-9朝食バイキングのスイーツ
朝食バイキングのスイーツ

果物やスムージー、スイーツもあり、バスに3時間も乗るからと朝からたくさん食べ、お弁当を持って出発。桜島の駐車場でトイレ休憩。桜島はしばらく噴火していないとのこと。それはそれで心配だそうです。

17213-10バスから桜島
バスから桜島

登山口へのチェーン規制は解除されていませんでしたが、チェーンを巻かずに駐車場まで行く事が出来ました。普段はもう少し上まで車で行けるそうですが、駐車場でアイゼンを付けて10時46分スタート。
「雪を避けて南に来たのにー」との声も聞こえます。雪の少なかった正月登山より冬山!

17213-11冬山登山
これぞ冬山登山

お天気の良さと、雪だるまにほっこりしながら順調に進みます。

17213-12 5合目の雪だるま
5合目の雪だるま

樹林帯は風もなく、思ったより寒くはありませんでしたが、6合目から上は風で雪も飛ばされ、積雪も少なくなります。

17213-13風当たりが強く寒い
風当たりが強く寒い

9合目で一枚上着を着込み、帽子をかぶるなど防寒対策をしました。頂上直下の肩で荷物をデポし、ごつごつした岩場を登り12時30分韓国岳頂上へ。

17213-14一等三角点
韓国岳 一等三角点

17213-15高千穂峰
高千穂峰

高千穂峰をはじめ360度の展望が広がります。お腹もすいてきましたので、風を避けて5合目で昼食。
桜島の左に昨日登った開聞岳が見え、歓声が上がります。

17213-16大浪池
大浪池

17213-17桜島の左に開聞岳
桜島の左に開聞岳

17213-18噴煙たなびく硫黄山
噴煙たなびく硫黄山

すれ違う地元の登山者の方々から、一番いい日に登ったねと声をかけていただきました。
11日は吹雪、12日上部はガスだっだようです。今日は最高だ!
宮崎でこんなにたくさん雪が降るのも珍しいからとのことでした。行きは真っ白だった登山道も雪が融け、14時16分に下山しました。

17213-19ゴール!雪もだいぶ溶けました
ゴール!雪もだいぶ溶けました

駐車場に隣接する「足湯の駅えびの高原」で買い物、「えびのエコミュージアムセンター」(ビジターセンター)を見学(入館無料)し、国民宿舎えびの高原荘で入浴。
(ビジターセンターを見学するには時間が短く、もう少し長めにとれば良かったと反省です。参加された皆様、ごめんなさい。)

17213-20えびの高原
えびの高原

築100年のJRの駅舎、嘉例川駅に立ち寄りました。1時間に1本しかない電車が偶然来て、びっくり。駅から10分ほどで鹿児島空港へ。
夕日に輝く韓国岳や高千穂峰を空港ロビーから見ることが出来ました。

17213-21一路羽田へ左が韓国岳
一路羽田へ 左が韓国岳

雪の多さに驚きましたが、天候に恵まれ日本百名山2座を登頂出来ました。

<写真・文 上野ひろみ>
日本山岳ガイド協会 登山ガイドステージ1
信州登山案内人