高千穂と高隈山と桜島/鹿児島の名山へ

こんにちは。
静かな山が大好き添乗員青崎です。
2022年最初のまいたびは、鹿児島へgo!
山を登らない友達に「鹿児島に行く」といえば、桜島、仙巌園、指宿の砂蒸し風呂…?と聞かれるでしょう。日本百名山を知る方なら、薩摩半島の先にある円錐型の開聞岳、大自然屋久島の宮之浦岳、の名が思いつくかもしれません。が、ここはまいたび。
今回は「鹿児島の日本二百、三百名山」をテーマにめぐります。
初日に、宮崎との県境に位置する霧島連山の第二峰、火山の造形美を満喫できる高千穂峰1574m。翌日に、大隅半島の最高峰、ぶなの南限生息地、高隈山(大箆柄岳)1236m。そして、頂上まで登れない桜島は4合目の湯之平展望台まで。2日間で3つの山をめぐる旅に出発です。

2022年1月30日 霧島神宮~高千穂峰
2022年1月30日 霧島神宮~高千穂峰

2022年1月31日 高隈山~道の駅たるみず
2022年1月31日 高隈山(大箆柄岳)~道の駅たるみず

1、高千穂峰1574m(日本二百名山)
初日に訪れたのは、鹿児島空港から北東に走ること1時間、霧島連山の麓。最高峰は霧島山(1700m、日本百名山)ですが、今回は第二峰の高千穂峰。古事記でも語られる、ニニギが天孫降臨をした場所、神様がここに降り立ったという霊峰です。駐車場から2時間ほどで頂上に辿り着ける気楽さ。
火山特有の溶岩やザレた箇所の歩きにくさはありますが、小学生の家族連れともすれ違う気軽さのある山でした。にもかかわらず、頂上からの360度の展望、歩きながら見られる火山特有の地形、赤みを帯びた地層がつくりなす岩肌は、第一級の美しさなのが印象的でした。

写真1)眼下に錦江湾
眼下に錦江湾、桜島を見ながら溶岩を踏みしめ登っていきます

写真2)馬の背
馬の背とよばれる火口縁を進む
火口底まで200mの絶壁を見下ろしながら

写真3)頂上には
頂上には、天孫降臨伝説の天の逆鉾が突き刺さる
坂本龍馬は新婚旅行で登った際、この逆鉾を抜いたとか?

写真4)復路は
復路は霧島連峰の稜線を見ながら、ずっと歩いていきたくなる景色

2、高隈山(大箆柄岳)1236m(日本三百名山)
翌日は大隅半島最高峰を目指します。
「ここはブナの南限地域なんですよ」と、現地ガイドの緒方さん。
実は昨年の秋、北海道の狩場山に登ったときに「ブナの北限地帯」を見ているので、頭の中でブナ日本地図が完成し、少し嬉しい私でした。九州自然歩道の一部にもなっているトレイルは、照葉樹林の森から稜線までの急登、霜柱ざっくざくの斜面にブナの落ち葉、背丈ほどの笹竹トンネルを抜けて、こちらは2時間半で頂上へ。
他の登山客に会うこともなく、我々だけで独り占めの山頂で、やはり遠くまで見通せる展望を楽しみながら、ゆっくりとお昼をとりました。

写真5)マイクロバスギリギリ
マイクロバスギリギリの狭いオフロード林道を走ること数十分
垂桜登山口へ
ここは九州自然歩道の一部

写真6)最初は、
最初は藪椿や椎、樫といった照葉樹林の快適トレイル

写真7)クスノキ科
クスノキ科の常緑広葉樹、ヤブニッケイは3本の葉脈が特徴
よい香りです

写真8)7合目
7合目あたりまで登ると、ブナの枯葉がふわふわ絨毯をつくりだす

写真9)南九州
南九州といえど、標高1000mは寒い!
霜柱が印象的なトレイルでした

写真10)頂上手前
頂上手前の「杖捨祠」
江戸時代から岳参りとして登られていた歴史を感じる場所

写真11)大箆柄岳
大箆柄岳の難しい「箆」の字は、スズタケの意味なのだとか
トンネルを抜けて…

写真12)展望素晴らしい
展望素晴らしい山頂を独り占め

3、桜島1117m(日本二百名山)
桜島は、日本一アクティブな活火山。
江戸時代は登っていたとの記録もあるようですが、1914年大正時代の噴火の後は頂上へ登ることはできません。代わりに、一般人が行ける最高地点、湯之平展望台へと向かいます。
この日は、乾いて澄み切った冬の青空に恵まれ、山の稜線がくっきりと、目の前に広がるダイナミックな光景が楽しめます。
「登るなら、どこからかな…」と、ついルートを考えたくなってしまう、登山脳の皆さんの会話が、まいたびらしいのが可笑しいひとときでした。

写真13)お天気に恵まれた
お天気に恵まれたこのツアー、太陽光線もすばらしく、稜線がくっきり間近に

写真14)1914年噴火
1914年噴火の溶岩
岩を見ると登りたくなる!

写真15)展望所に設置
展望所に設置されていた歌碑が草書で書かれ達筆すぎて読めない我々
ああだ、こうだと議論しますが…

写真16)今は便利な時代
今は便利な時代、ポケットからスマホを取り出して検索して無事に解決
答えはこちらでした
海音寺潮五郎 歌碑
「わが前に 桜島あり 西郷も大久保も見し 火を噴く山ぞ 」

天気に恵まれ、山頂から次に行く山、登ってきた山の姿を楽しめ、上にいても下の道を走っていても、すぐそこに桜島が見守ってくれている。鹿児島を三次元で味わった充実の2日間でした!

<文・写真>
添乗員/ 青崎涼子
通訳案内士(英語)、JMGA認定登山ガイド。
2022年、海外も国内も、どんどん新しいトレイル、登山道を歩いて世界を広げていきたいと誓う1月。