トレースの無い雪山を登る楽しさ 厳冬期限定の「雪の稲子岳」


2022年2月12日(土)
快晴の中央道から金峰山、南アルプス、八ヶ岳など冠雪した山々を眺めながら、渋滞もなくお客様を乗せたバスは順調に走ります。
このコースは2019年には本沢温泉泊りで実施。とても良い温泉でおいしい食事と暖かな食堂でした。
ただ、宿泊する部屋は、室内でも手袋をするほどの寒さで、翌年はしらびそ小屋泊り。偶然3回連続の添乗となりました。
過去2回はガイドと添乗員がスノーシューでトレースを付けただけで、お客様はザックに付けたまま。今年は雪がたっぷり。

「道の駅小淵沢」でガイドの仙石さんと合流。例年ここでスノーシューのサイズ合わせですが、「全員がスノーシューを履く必要はありません。4人~5人踏めばあとは大丈夫。はい、スノーシューを履く人!」仙石ガイドの呼びかけに最初は反応ゼロ。
でも、その後何人か手を挙げて下さり、6名がMSR製のスノーシューを持ち、タクシーに乗り換えてみどり池入口へ。

先行する仙石ガイドから、駐車場が満車で稲子湯に停めたとの電話。
お客様を降ろしたタクシーが迎えに行くというアクシデントがありましたが、スノーシューチームは練習も兼ねて装着してスタート。後に続くお客様はアイゼン無しで小屋まで行くことが出来ました。

②ここからスタート。駐車場は満車
ここからスタート。駐車場は満車

③今日はしらびそ小屋まで
今日はしらびそ小屋まで

しらびそ小屋に着くと、明日は曇り予報だから今日のうちにと稲子岳をバックに写真タイム。天狗岳を眺めてから小屋へ。

④明日目指す、稲子岳
明日目指す稲子岳

⑤今日はまいたびで貸し切りにしてくださいました
今回は貸し切り状態となったしらびそ小屋

宿泊人数を制限して営業しているしらびそ小屋は、幸運にもまいたびで貸し切り状態。部屋は「自由に使っていいよ」と言っていただき、ゆったり使わせて頂きました。食堂もアクリル板や随所にアルコール消毒液が置かれ、感染症対策もばっちり。
以前、仙石ガイドはしらびそ小屋も寒いよと言っていましたが、ペレットストーブが一晩中焚かれていて快適です。(トイレはちょっと寒いです)

⑥一晩中焚かれるペレットストーブで快適
一晩中焚かれるペレットストーブで快適

⑦アクリル板が設置され、感染症対策もばっちり
アクリル板が設置され感染症対策もばっちり

小屋の方に「星空を見てごらん」と言われて外に出てみると、月に照らされた天狗岳!
あまりに明るい月夜のため星も見えましたが、月の明るさに控えめに輝いていました。

⑧月夜に照らされ浮かび上がる天狗岳
月夜に照らされ浮かび上がる天狗岳

2022年2月13日(日)
翌朝明るくなった外はまさかの快晴!天狗岳が朝日に染まります。

⑨予報では曇りのはずが、快晴
予報では曇りのはずが快晴に!

①朝日に染まる天狗岳
朝日に染まる天狗岳

朝食ができるのを待っていたタイミングでリスが遊びに来てくれました。
名物の厚切りトーストとコーヒーの朝食を済ませ、不要な荷物を置かせて頂き出発。

⑩朝食時間に合わせてくれたかのように遊びに来てくれました。
朝食時間に合わせてくれたかのようにリスが遊びに来てくれました

⑪名物厚切りトーストとオリジナルカップの珈琲
名物厚切りトーストとオリジナルカップの珈琲.

中山峠手前からトレースを外れます。過去2回に比べるとトレースは全くなく、深い雪に苦労しながらも進みます。スノーシューチームに続くアイゼンチームも、時に足の付け根まで潜る場面もありましたが、トレースの無いルートを進む初めての体験を楽しまれていました。途中1か所あるトラロープのかかる岩場は、仙石ガイドがロープをセット。ここの為だけにスノーシューを外すのも時間がかかるのでそのまま。ちょっと苦労しましたが突破。
稜線に出ると風があり、ゆっくり昼食とはいきませんでしたが展望もあり写真を撮って下山開始。

⑫予報通り曇ってきましたが、展望は得られました
予報通り曇ってきましたが、展望は得られました

⑬下山開始
下山開始

しらびそ小屋に戻り、デポした荷物をピックアップする頃には小雪が舞い始めました。
みどり池入口で迎えに来たタクシーに乗り、りえっくす星空の湯へ。タオルやアイスクリームの無料サービスもありました。

冬山とはいえ、おいしい食事とペレットストーブの暖かさに快適な山小屋。
八ヶ岳の雪山を楽しんだ2日間でした。

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<写真・文 上野ひろみ>
日本山岳ガイド協会 登山ガイドステージ1
信州登山案内人