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~仁淀ブルー観光協議会推薦!仁淀川の桜満喫と神秘の仁淀ブルー探訪3日間~

2022年3月25・29日出発
高知の清流といえば以前は四万十川が有名でしたが、最近では「仁淀ブルー」と呼ばれる仁淀川もよく耳にします。吸い込まれるような神秘的な青色を湛える仁淀川。
2012年にNHKスペシャルで紹介されて以降、一気に注目度を増すようになったこの場所へ、桜の時期に旅したレポートです。

<仁淀ブルー>
初日仁淀川エリアでまず向かったのは、一帯の中でも随一の青さといわれる安居渓谷。深い谷の中へ道はどんどん細くなっていき、対向車とすれ違うのもやっとの道を進むと、緑色片岩やチャートなどカラフルな河原の石の向こうに、期待を裏切らない「仁淀ブルー」が待っていました。

写真1仁淀ブルー!この色に出会いたかった
「仁淀ブルー」この色に出会いたかった!

写真1−2飛び込みたくなる透明度
「仁淀ブルー」飛び込みたくなる透明度

この辺りの水深は4mほどとのことですが、それでも川底の石がくっきりと見える透明度。この水質を将来も保とうと、1988年ふるさと創成事業の補助金を利用して、自治体が上流の土地を購入し開発が進まないようにしたということで、当時の英断に拍手です。

写真2地元ガイドさんが、川の成り立ち、
地元ガイドさんが川の成り立ちや歴史などを細かく説明してくださいました

<200歳、500歳の桜に出会う>
2日目は仁淀川町のあちこちに咲く桜をバスで巡る1日。
人家の庭、河原の土手沿い、山の斜面など、車内からは1日中濃淡さまざまな桜が目に入り、その度に歓声があがります。なかでも樹齢200年や500年と言われる桜の女王たち、エドヒガン枝垂れ桜の堂々たる風格ある姿は見応えがありました。
お天気の日の桜はもちろんですが、雨の中音もしない静けさの山の中で水墨画の中に自分が紛れ込んでしまったような、幽玄な立ち姿も素敵です。

写真3(樹齢500年、県の天然記念物のひょうたん桜)
樹齢500年 県の天然記念物のひょうたん桜

写真4(樹齢200年のエドヒガン桜。樹形の美しさよ!)
樹齢200年のエドヒガン桜 樹形の美しさよ!

写真5仁淀川と桜。
仁淀川と桜。ピンクと青の対比がきれいです。
この景色を愛でながら、地元のお母さんたちが作ってくださった、
イタドリやタラノメの煮物が入ったお花見弁当に舌鼓

<花咲か爺さん物語。あちこちに現れる桃源郷>
この土地を彩るのは桜だけではありません。花を観賞するために江戸時代に品種改良が進んだ、白からピンクの濃い色が美しい花桃の木々が仁淀川地区ではたくさん植えられていて、車窓からの景色は本当にカラフルです。

写真6沈下橋、仁淀川、茶畑、花桃。
沈下橋、仁淀川、茶畑、花桃 この土地のスターが集合した1枚

写真7道路を走っていると、良く目にするのが
久喜地区では茶畑と杉林の間に紅をさすように花桃が咲き誇っていました

このように集落の多くの人が花桃を植えるようになったきっかけは、上久喜地区の茶農家さんだそうです。山奥の急峻な斜面で栽培していたお茶。過疎化で人が徐々にいなくなり、自分も茶畑を続けられないと思ったヒノウラさん。鮮やかな花桃だったら、みんなが花を見にきてくれるのではないかと、茶畑跡に、5粒の花桃の種を植えたのがスタートでした。
十数年後、咲き誇った花桃の美しさをみて、他の集落の人たちも、真似をして花桃を競って植え始めたのだとか。
濃い緑色の檜や杉林、淡い黄緑の竹林、そしてビビッドカラーの花桃が斜面を彩る中、ウグイスとミソサザイの声が響く山里の光景はまさに「桃源郷」でした。

写真8花桃の里元祖、上久喜地区
元祖花桃の里、上久喜地区

<池上茶園でティータイム>
この地方は日本茶の生産地としても有名です。
石灰岩の水捌けの良い斜面、年間約3000mmの雨量、霜が降りにくい地形と、良いお茶が育つ条件が揃っているとのことで、急峻な山の斜面に綺麗に形を整えられた茶畑があちこちに広がっています。
観光の途中、地元のお茶農家の女性たちが立ち上げたお茶スイーツ&カフェに立ち寄り、ほうじ茶プリンをいただきながら、土居川と花桃の眺めを楽しむ時間も。車窓からみてきた景色を味覚で味わうのも旅の楽しみです。

写真9土佐茶のほうじ茶プリンと煎茶でティータイム
土佐茶のほうじ茶プリンと煎茶でティータイム

<日本三大和紙の里で紙漉き体験>
美濃和紙、越前和紙、そしてここ高知の土佐和紙。日本の三大和紙と呼ばれる場所の一つがこの地にあります。端午の節句の頃には和紙でできた鯉のぼりが仁淀川を泳ぐのだとか!
 また、山里を歩くとあちこちでボンボンのような丸い花をつけたミツマタがあり、ここが和紙の産地として栄えてきたことを裏付けるかのようです。3日目は紙漉き体験にも挑戦。漉いたハガキに野の花や葉っぱで飾り付けをし世界でたった一つの素敵な絵葉書ができました。

写真10(紙漉き体験)

写真11(紙漉き体験)
土佐和紙工芸村「くらうど」の紙漉き体験

<牧野富太郎生誕の地、佐川へ>
野山に咲く可憐な花に目を向け始めたら、遠からず行き当たるのが牧野富太郎の植物図鑑ではないでしょうか。日本植物学の父、牧野博士の出生地はここ仁淀川エリアの佐川町なのです。佐川の人々が愛する牧野公園では、牧野さんがふるさとに送ったソメイヨシノをはじめとした桜の木々と、彼が愛したバイカオウレンの可憐な白い花が風に揺れていました。来年のNHK連続テレビ小説『らんまん』では、牧野富太郎をモデルにしたストーリーだそうで早くも来年が楽しみです。

写真12牧野公園にある牧野富太郎さんのお墓

写真13その隣に咲く、妖精のようなかわいらいバイカオウレン
 牧野公園にある牧野富太郎氏のお墓と
その隣に咲く妖精のようなかわいらいバイカオウレン

高知県のほぼ中央部に位置する仁淀川エリア。ツアー名にある通り桜と仁淀川の渓谷美はもちろんのこと、多様な魅力にあふれた場所でした。
「安居渓谷は11月の紅葉の時期もとても綺麗なんですよ」という地元ガイドの方の言葉が耳から離れない私、また訪れたい素敵な場所がひとつ増えました。今回のブログのタイトルはこの地域を訪れた種田山頭火の詩。
山も水も人も素晴らしく花々が咲き乱れる桃源郷へ、機会がありましたらぜひ皆様も足を運んでみてください!

【写真/文 青崎涼子】

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2022年7月30日(土) 昨年リニューアル星ふるヴィレッジTENGU泊☆星空観察・牧野植物園