百名山ツアー「羊蹄山とニセコアンヌプリ」添乗記



こんにちは、青崎です。
6月は北海道の旅が続きます。

今回は、百名山の一つ、ニセコにある羊蹄山(後方羊蹄山岳)登頂ツアー。1泊 2日のコンパクトな旅程で、初日にニセコアンヌプリ(三百名山)、 2日目に羊蹄山(百名山)に登頂できるとあり、長年人気がある、まいたびの定番コースです。今回は、高山植物の花々も楽しみな6月。写真と共に振り返ります。
<初日、ニセコアンヌプリ>
早朝に羽田を出発、新千歳空港からはバスで2時間強、お昼にニセコアンヌプリの登山口に到着です。日曜日ということもあり、家族連れや、タケノコ取りの人々で賑わう中、軽くストレッチをして登山口へ。熊出没看板に、皆気を引き締めます。
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この日はあいにくガスがかかっており、遠くの景色は望めませんが、足元には沢山の花々が競うように咲いています。一番印象的だったのは、ウコンウツギ。ちょうど満開の時期にあたり、登山道脇は黄色い花で埋め尽くされていました。
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ニセコアンヌプリ、頂上は1300mほどなのですが、ここは北の大地。森林限界を超え、アカモノなど小さな高山植物が、岩陰にみっしりと可愛らしい姿で、ようやくやってきた、少ない夏を楽しんでいました。
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頂上にて。天気が良ければ、看板の背後には、翌日登る羊蹄山の全容が見えるはずなのですが、この日はあいにくガスの中。まあ、涼しく登れたので良しとしましょう。
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ニセコは温泉天国です。あちらこちらに、泉質の違う温泉が沸いていますが、今回は、老舗のホテルに滞在。「若返りの湯」で疲れを癒やし、北海道といえばの、カニやメロンに舌鼓。翌日に備えて早めに休みます。
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< 2日目、羊蹄山>
蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山は標高1898m。登山道は4ヶ所ありますが、今回登る比羅夫口の標高は350m。標高差だけ見れば、富士山以上。かなり時間のかかる、登りごたえのある山です。
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違いがあるとすれば植生。巨木が残る原生林歩きから始まり、ダケカンバやナナカマド、最後はハイマツ、高山植物へと、植生の変化を楽しみながら歩けるので、飽きません。
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また、およそ30分毎に「〇〇合目」の看板と休憩に適した広場が出てくるので、リズミカルに歩けるのも良いところ。
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8合目を過ぎると、奥の沢にはまだ雪が残っている様子が見られます。そして、雪解けを合図にやってきたシラネアオイの群生に大歓声。こういう景色に出会えるから、山歩きはやめられません。
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さらに、前夜降った雨のおかげで、(足元はドロドロになりましたが)サンカヨウの花たちは白から透明に変身し、これまた見事な群生でした。
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9合目を過ぎると、今までの静かな樹林帯の中とは一転、風速15mはあろうかと思われる強風とガスの中、防寒具をしっかり着込み、お鉢を半周。
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頂上に近づくにつれ、真っ白だった空に、青色が戻り始めたような気配が…
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朝5時に登山口を出て5時間半の往路でした。10時30分、全員無事に登頂。さあ記念写真をという瞬間、お天気の神様からのご褒美です。ガスが一瞬切れ、青空を背景に、登頂写真を収めることができました!良かった!
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下山後は、温泉でさっぱりリフレッシュ、地元の農家さんの直売アスパラガスの束を300円で入手し、新千歳空港で札幌味噌ラーメンで塩分を補給。短い日程ながら、北海道の 2山を楽しみつくし、帰路につきました。

【写真/文 青崎涼子】
通訳案内士(英語)、JMGA認定登山ガイド。
東京へ戻ってきて35度の洗礼を受けました。ああ涼しかった北海道!北の大地では、暑さでバテることもなく、初夏は快適な登山が楽しめますよ。お勧めです。

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2022年9月4日(日)羊蹄山とニセコアンヌプリ 道央の秀峰蝦夷富士