「会津駒ガ岳と帝釈山/大草原のような頂稜部、美しい山です」添乗記

こんにちは。青崎です。
山に登るのは様々な理由があるかと思いますが、私にとっては「下界ではみられない美しい景色に身をおきたいから」。そういった意味で、尾瀬国立公園にある会津駒ガ岳、山頂付近に広がる高層湿原のお花畑は、天空の楽園。1200mの標高差を登る価値がある山でした。百名山のひとつ、会津駒ガ岳1泊2日の旅に同行してきました。
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会津駒ヶ岳頂上手前の湿原。これは楽園…。

<1日目 帝釈山>
会津は遠い。東京駅を7時過ぎにでたバスは、東北道を北上、那須、塩原を経由して、会津へと向かいます。休憩した道の駅では、福島産の新鮮な桃を食べたり、翌日の行動食用に会津名産トマトを購入したりと、旅気分を楽しみながら、バスに揺られること5時間半。登山口となる、馬坂峠へ向かいます。
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簡素な登山道入り口の看板でした

初日は、足慣しも兼ね、二百名山のひとつ、帝釈山2059mを歩きます。林道がかなり上まで…、正確には、標高1790mまで続いてくれているので、頂上までは1時間弱で到着できる、お手軽な山。針葉樹林の深い森の中を、よく整備された登山道をあがっていきます。
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国立公園だから?とてもきれいに整備された登山道

ガイド藤田さんが、「コメツガとシラビソの見分け方をレクチャーしてくださり、自然と木々にも目がいきます。柑橘類系の、爽やかな香りがするシラビソの森歩きは、森林浴という言葉がぴったり。緑の色に香りに癒される登山道が続き、足取りも軽やかに。
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シラビソの森が綺麗

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しっとりとした苔の森でもありました

そうそう、この登山道は、「オサバグサ(筬葉草)」というケマンソウ亜科の植物が有名で、毎年6月の山開きの際には、「オサバグサ祭り」も開かれているとのことで、少し期待していたのですが…。さすがに7月も後半、花が一輪残っているのみでした。興奮しすぎて、ブレブレの写真しか撮れずすみません。6月の盛りの頃に、訪れてみたいものです。
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オサバグサ(筬葉草)。葉っぱはシダのような形状。小さなお花でした。

この日は、近くの小豆温泉の宿へ。アルカリ性のやわらかで豊富なお湯。露天風呂でくつろいでいると、目の前の木の枝を歩くサルが、私を凝視…。この体毛のない生物はなんなのだ、という目つきで、しばらく不思議そうに見つめられてしまいました。檜枝岐は「最も人口密度の低い村」のひとつだとか。バスの車窓からはシカも見たりと、大自然に囲まれた場所であることをお風呂で実感。夕食は、福島牛のすき焼きや、地元の岩魚、裁ち蕎麦など、名物がずらりと並び、皆舌鼓。リラックスして、明日に備えます。
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福島牛のすきやきに歓声あがる夜

<2日目 会津駒ガ岳>
朝4時。ヘッドライトいるかいらないかの、ぎりぎりの明るさの中、国道沿いの登山口を出発。夏の山歩きは早出が鉄則ですね。涼しくて登りやすい。
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登山口、眠い目をこすりながらの出発

最初の林道30分を歩き終えると、乗用車が数台止まれる小さな駐車場、そして、いきなりの階段のスタートで始まります。
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むしろ林道歩きがあって、体が目覚めてよかったと思う登山道スタート地点

出発前に読んでいたウエブサイトの登山記録には、「稜線にあがるまでは、樹林帯をひたすら我慢して登った」と書いてありましたが、いやいや、この樹林帯、きれいで明るい巨木ブナの森なのです。遠くの景色は見えずとも、東京近郊では味わえない、ふかふかのぶなの森歩き。
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ブナの森のこの明るく綺麗な様子よ!

「山頂まであとxxキロ」という標識もでてくるので気持ちのメリハリもつけられ、楽しみながら登っていると、ふと、右手の奥に、のっぺらと平らな山が姿を表します。ああ、今日のゴール、会津駒ガ岳。

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のっぺりした山、会津駒

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徐々に花が登山道を彩りはじめます

さらに進み、イワカガミが両脇に姿を表し始めると、いきなりバン!と視界が開け、湿原&木道ゾーンが始まります。

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平な湿原、木道ゾーンが始まる

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モウセンゴケは、トンボを捕獲していました。。。

ワタスゲ、モウセンゴケ、イワイチョウ、ハクサンコザクラ、チングルマ、コバイケイソウ。雪解けの花たちのお出迎え。どこまでも続く広い景色、足元のカラフルで小さな花、遠くの山々。少し雲をかぶった燧ヶ岳も。天気予報はぐずぐずしていただけに、期待していなかった青空の光景は感動もひとしお。風もなかったため、駒の大池では、逆さ会津駒ガ岳も楽しめました。

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花畑を歩く

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駒の小屋へ続く道

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逆さ駒ガ岳、逆さ登山者

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残雪はこの場所だけでした

頂上直下、滑りやすい朽ちた木道を、注意しながら登り、最後はシャクナゲトンネルを抜けると、2132mの会津駒ガ岳山頂に。全員揃って登頂できました。

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最後の木道は注意しないと転びそう

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会津駒ガ岳山頂です!

下山時は、駒の小屋の前のベンチで30分ほど長めの休憩。景色を楽しんだり、山座同定をしてみたり、コーヒータイムを楽しんだり。宿で用意してくださった、豪華な朝弁当をいただきながら、思い思いに、ゆったりした朝のひと時を楽しめました。
尾瀬というと、燧ガ岳と至仏山に目がいっていましたが、会津側に位置するこの会津駒ガ岳、高層湿原の花好きの方々に、ぜひ足を運んでいただきたい、天空の楽園でした。次の出発日は9月末。草紅葉が楽しめる時期もよさそうですね!

【写真/文 青崎涼子】
南会津はその昔、伊南川沿いのウルトラマラソン100キロを走った思い出の場所。あのときは、ひたすら道路をみていて、すぐ近くにこんな素敵な山があるなんて、気にもしなかった!歩いて登ってみられる山の景色、やはり良いものですね。
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今回のスタッフ3名集合。晴れ女パワー爆発させました。