「加賀白山 日本三名山のひとつ、花の最盛期に」添乗記

こんにちは。青崎です。
ハクサンイチゲ 、 ハクサンフウロ、ハクサンチドリ 、ハクサンシャクナゲ、ハクサンコザクラ、、、
山を歩き始め、高山植物の名前を覚え始めた方なら誰でも、その可愛らしい多くの花に、「ハクサン」と名前がついていることにすぐに気づかれるでしょう。私の場合は、コロナ禍以前は、ヨーロッパで夏を過ごしていたため、ヨーロッパの山の中に咲く「ハクサンチドリ」「ハクサンフウロ」を見ながら、足を踏み入れたことのない白山に、ずっと思いを馳せてきましたが、この夏、ようやく、この白山山頂に立つ機会が巡ってきました!
富士山、立山とならんで、昔から親しまれ、崇められ、登られてきた、白山。日本三名山のひとつです。短い夏の間、250種類もの高山植物が咲き乱れる花の楽園であり、また一方では8世紀から神様の山として崇拝され、登られてきた神聖な場所の雰囲気も感じられる場所。今回は、頂上直下の白山室堂に1泊し、御前峰でご来光を拝む、ゆったりとした旅程で歩いてきましたので、写真と共にお届けします。

DSC00324
白山は、昔からの登拝道である3つの禅定道を含め、たくさんの登山道が開かれていますが、今回は、一番メジャーなルート、石川県側の別当出合入口1260mより砂防新道を上がります。今年で国立公園制定60年。奥には、この春雪崩で損壊したものの、無事修復が終わったばかりの鳥居が見えます。そう、ここは神様が宿る山。

DSC00325 
ガイドの小田口さんから、出発前にルートの説明。どう登るか、事前に脳内イメージを膨らませておくことって大切ですよね! 初日は室堂2400mまで、標高差1200mを登ります。植生が変わっていくだろう道が楽しみだなあ。

DSC00365
 最初に登山道に出てきたのは、ピンク色のヨツバシオガマ。シオガマって、花の形が独特ですねぇ。この辺り、トンボがたくさん飛んでいました。
DSC00370
上を見上げれば、眩しい夏空に、ぽっかりと、積雲(わた雲)が。先日、猪熊気象予報士の、「雲見トレッキング」に行ってからというもの、どうも雲も気になって、つい空を見上げてしまいます。いろんなことに興味を持つと、山の楽しみもどんどん深さを増していく。
※参考:「猪熊氏と学ぶ 雲見トレッキング~磐梯山と西吾妻 雄国沼湿原」レポート

DSC00394
ふと右をみればキヌガサソウの群落が。日本固有種の花、大きな葉っぱが、奈良時代、高貴な人にさしかけた「衣笠」に見えることからの和名だそうですよ。たしかに!

DSC00415
登山道の横に、延命水が湧き出ていました。手にとって口に含みます。ひんやり冷たくて、暑さで参っていた私には、本当に生命の水。

DSC00417
普通は奥のピンク色だと思うのですが、アルビノ?白いテガタチドリが一輪。ハクサンチドリは、花弁、萼(ガク)片が、もっとツンツンしていて、テガタチドリは、なんとなく丸っこい。

DSC00390
白山で、ハクサンフウロに会うのがずっと夢でした。ようやく夢叶って嬉しい1枚。

DSC00426
稜線へ上がった場所に、黒ボコ岩。「疲れちゃったからもういいわ~」と、最初は下で待っていたた参加者も、「この岩の上だと景色いいですよ!」という一言に、じゃあ登りますか!と。雪渓広がる弥陀ヶ原、登ってきた登山道、どんとそびえる別山、涼しく吹き渡る風に、元気でたみたい。ヤッホー!

DSC00427
弥陀ヶ原は、きれいに整備された木道沿いに、ハイマツ、ナナカマド、そしてコバイケイソウが広がる大きな景色。いかにも阿弥陀様が出てきそうな気配あります。

DSC00438 
初日の宿は、標高2400m、室堂センター。750人収容の、大きな山小屋です。目の前に、神社、その奥に明日登る御前峰がどーんとそびえる。たくさんのベンチがおいてあり、絶景の中で寛げます。小屋には生ビールもありましたよ!

DSC00440
室堂センター、今回の部屋。一人1畳、マットと毛布2枚。インナーシーツは持参です。二段ベッド、16人が入れる部屋でした。2人ずつ(2畳ずつ)板仕切りもあり、カーテンも引けるので、ちょっとしたカプセルホテル風。清潔で快適です。

DSC00446
夕食。標高2400mで温かいご飯とお味噌汁(しかもお代わりし放題)がいただける有り難さよ。

DSC00464
山小屋に泊まることの利点は、日の入り、日の出の景色を拝めることではないでしょうか。日帰り登山者がいなくなり、静かになった小屋の前で、一刻一刻変わりゆく空の色を眺める至福の時間。

DSC00473
奥には、御嶽山と乗鞍岳が

DSC00479
翌朝は、御来光を目指して、3時45分に登山開始。徐々に明るくなり、徐々に霧が深くなる。。。

DSC00489
残念ながら、頂上は霧の中、真っ白で景色は拝めず。

DSC00487
DSC00491
下駄で上がってこられた神主さんから、日の出の案内、山の案内、そして安全登山祈願もしていただけます。霧の中だからこそ、なんだか神秘的な、白山信仰の古くから続いてきた歴史を、ぐっと身近に感じた時間でした。

DSC00492
小屋の周りは高山植物のお花畑。明るくなり、足元の楽園を楽しみます。岩の割れ目から顔を出すのは、イワギキョウかな?

DSC00496
前日の登山道にもちらほらありましたが、クルマユリが群生していました。

DSC00520
ハクサンコザクラの群落。

DSC00511
クロユリをこんなに沢山みたのは生まれて初めてです。

DSC00529
朝食は、好きな時間にいただけるので、朝はゆっくりとそれぞれの時間を楽しみました。花観察、テラスでコーヒー、御朱印をもらったり、郵便局から記念消印が押されたハガキを出したり…。あれ、二度寝しにお部屋に戻った人も!?

DSC00536
下山道は、行きとは少し違う道、エコーラインを通ります。肌寒いほどの気温の中、高山植物の楽園を降りていきます。コバイケイソウ満開でした。

DSC00564
ニッコウキスゲも山肌を黄色く染めていました。



DSC00590
無事下山後は、30分ほど下ったところにある白峰温泉でさっぱりと。源泉掛け流し、内風呂に露天風呂、サウナまで完備した、いいお湯でさっぱり。

DSC00592
温泉のある白峰地区は、かつては養蚕業で栄えた場所。重要伝統的建造物群保存地区になっていて、黄土色の壁と縦長の窓が続く家の、古い街並みや石積みが見られる、そぞろ歩きも楽しいです。大梯子が特徴的な林西寺には、明治時代の廃仏毀釈で、山頂から下ろされた仏像もありました。

DSC00615
最後は、白山を御神体としていた、全国の白山神社の総本山、白山比賣神社へご挨拶し、旅の締めくくりとなりました。神様に近い場所に行って歩いて、すっきりと清められた山旅となりました。


【写真/文 青崎涼子】
日本の山は、信仰の歴史を辿る旅でもあるなあと感じた白山登山。頂上から優美な姿を見せてくれた御嶽山が気になる今日です。
DSC00423
途中の黒ボコ岩で、高山の涼しさと花の楽園に浮かれる私

↓↓ おすすめの東北ツアー ↓↓
M1168 月山と鳥海山 温泉に2泊、万全の体調で
M1117 岩木山と八甲田山 紅葉シーズンに訪ねる青森の百名山2座