「甲斐駒ガ岳と仙丈ガ岳 憧れの2峰を一度に」添乗記

こんにちは。青崎です。
東京から中央高速に乗って西へ。
葡萄畑の続く甲府盆地に差し掛かると見えてくる綺麗なピラミッド型の山…山を好きになる前から、その姿を認識しつづけてきたのが甲斐駒ガ岳。
南アルプスの一番北端にある山です。
富士山然り、筑波山然り、生活の中で身近にその勇姿を目にできる山は、やはり登ってみたくなるのが人情ではないでしょうか?
日本の著名な山はほぼ信仰の山。
この甲斐駒ガ岳の昔からの表参道は標高600mあたりからスタートするということで、その昔は遠い遠い山頂だったのでしょうが、1980年に南アルプススーパー林道ができてからは標高2032mの北沢峠まで車で一気に上がることができます。
この北沢峠を起点に、個性ある二つの山小屋に宿泊しながら甲斐駒ガ岳、そして峠を挟んで逆側に位置する、これまた百名山のひとつ仙丈ガ岳へと2座登頂してしまう、3日間の欲張りツアーに添乗してきました。
この二つの山の全く違う山容が面白くお伝えしたいこともたくさんあって、どうしても情報が多くなってしまいますが写真と共になるべく手短に旅の様子をお届けします!

2022年8月3日(水)
1
初日の移動日は綺麗な青空。
バスの車窓からしっかりと見えた甲斐駒ガ岳(右側の一番高い三角の山)

2
山岳バスに乗り換え、標高2000mの北沢峠へと一気に上がります。
下界の暑さとはサヨナラし一気に涼しくなった登山口で、
まずは地図を見ながら3日間の行程を丁寧に説明される藤田ガイド。

3
初日宿泊する完全予約制の小さな仙水小屋まで沢沿いを1時間の道のり。
いい足慣らし。

4
コロナ渦以降改装された山小屋も多いですよね。この仙水小屋もその一つ。
ベニヤ板で作られた1畳分ある二段ベッド。
カプセルホテルのようにプライベート空間が確保されているのでとても快適。

5
仙水小屋の夕食は、時にお刺身が出たりとそのユニークさと美味しさで評判なのだそう。
この日は揚げたて天ぷらとソースの美味しいハンバーグでした。
添えられた野沢菜に長野に来たことを感じます。

2022年8月4日(木)
6
翌朝は小屋で朝食をとり、夜明け前から登り始めます。
岩がゴロゴロ転がる岩場地帯を抜け仙水峠へ。

7
曇の多い空模様でしたが幸運にも南方面は見えており、鳳凰三山、奥には富士山までが見渡せました。その後、雨に打たれる時間が少しあったもののすぐに止み、遠く仙丈ガ岳にかかる虹に見送られて、樹林帯を抜けていきます。

8
駒津峰を過ぎ六方石のあたりは歩きにくいガレ場が続き苦戦しますが、今年設置されたという鎖に助けられなんとか乗り切ります。

9
気づけば白い岩肌、つるつるした花崗岩へと道は変わっていき、

10
土壌なんてほとんどない中で、健気に咲くツメクサに癒されたり、

11
ハイマツ、ガスがちな曇り空といえば、雷鳥親子がキューキューと鳴いている姿に癒されたり。

12
最後の急登を越えて頂上へ

13
頂上はあいにくガスの中

14
しかし! 奇跡はここから始まります。
下り始めると徐々に雲が途切れ始め、周囲がしっかりと見えてきた。

15
巨大な花崗岩の一枚岩。不思議な光景の中を歩きます。

16
甲斐駒ガ岳のすぐ横にある小さなピーク、摩利支天へも寄り道。
甲斐駒岳のカッコ良い岩肌を堪能しました。

17
雲の中へと下山します。朝4時40分に出発し山小屋へ着いたのは15時15分。
長い長い、でも充実した一日でした。

18
2泊目は北沢峠にあるこもれび山荘にお世話になります。
若いご夫婦がオーナーの小綺麗で気持ちの良い宿でした。

19
彩り豊かなスープカレーに豚しゃぶ。デザートに小さなプリンも出てきました。
山小屋の食事が美味しいと、疲れも吹き飛びます。
夕食後は広い畳の間で足や肩のストレッチを念入りにして2日目は終了。

2022年8月5日(金)
20
翌朝は再び日の出少し前からスタート。
最初はシラビソとコメツガの気持ちの良い原生林。

21
小さな沢をいくつか越えます。滑りやすい足元に注意して。

22
馬の背に入るとどどーんと見えてくる仙丈小屋、そして仙丈ガ岳。きれいな圏谷(カール)が素敵です。
藤田ガイド曰く「甲斐駒ガ岳は男らしく、対する仙丈ガ岳は女王様。優しい雰囲気の山なんですよー」と話してくださいましたが、前日の甲斐駒ガ岳と比べると、登山道にしても緑に覆われたこの山肌もなんとなく優しく女性っぽい。

23
朝は綺麗な青空でした。振り向けば中央アルプスが。

24
仙丈小屋で小休止、小屋で持たせてくれたお稲荷さんを頬張り景色を堪能し元気復活、最後の登りへと取り掛かります。山頂まであと30分。

25
この辺りまでくると高山植物地帯に。
チングルマは白い花を終え、ふさふさ綿毛へと姿を変えていました。
もう8月ですものね。

26
標高3000m=千丈だから仙丈ヶ岳なのか!と、頂上に到着して看板を目にしてようやく気づく私。
(他にカールの広さが千畳あるからとの説もあるようです)

27
南へと続いていく仙塩尾根、このまま歩いていきたくなる道。

28
頂上では岩の隙間から可愛らしいミヤママンネングサが、百名山2座登頂に花を添えてくれます。

29
見え隠れする甲斐駒ヶ岳を眺めながら下山です。

30
お昼過ぎにこもれび山荘に無事戻ってこれました。
山岳バスで下山、麓の温泉で3日間の汗をさっぱり流して帰路へ。

3日ぶりに戻った新宿は真夏で、夏山に向かう理由に涼を求めてというのも大きい理由だと気づかされました。

【写真/文 青崎涼子】
甲斐駒ガ岳の頂上からしっかり見えた北岳、間ノ岳、塩見岳と、今まであまり気にしていなかった南アルプスが一気に気になりはじめました。見えると登りたくなるのは、皆さん一緒ですよね!?
31
7月の会津駒ガ岳のツアーに続き、駒ガ岳コンビとなった藤田ガイド、インターン生の鈴木さんとのスタッフショット。良いチームワークで笑いの絶えない旅でした。

↓現在ご予約受付中の南アルプスの登山ツアーはこちら↓
2022年9月21日(水)M1789 南アルプス 標高2880m千枚岳ガイドツアー