とっておきの京都
秋の紅葉ウォーク 大原・古知谷と京北の紅葉名所を歩く


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 こんにちは。青崎です。
11月の京都といえば紅葉。色とりどりの紅葉で京都全体がカラフルになる時期です。東福寺、清水寺、永観堂…。紅葉の有名どころは多くありますが、考えることは皆同じ。人でごった返してしているのを想像すると、ちょっと考えてしまう方もいるかもしれません。
紅葉はみたいが混雑は避けたい…そんな「京都の古刹で、”静かに”しっとりとした紅葉狩り」を希望される方におすすめなのが、秋山ガイドの「とっておき京都」シリーズです。
毎年、毎回訪問先は異なりますが、どのコースも、念入りな調査と下見によってできたユニークかつ唯一のコース。年に何度も参加されるというファンの方々が多いのも納得の旅です。
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今年の11月は、京都の市街地から少し離れ、大原と京北の紅葉を楽しみました。街中から離れ、のんびりとした里山歩き。日程表にはあまり耳馴染みのない訪問場所もありますが、だからこそ新鮮な驚きと発見がある旅になります。
今回は恵まれていました。紅葉のタイミングはぴったりで、またお天気にも恵まれ、2日目の午後には、「もう紅葉お腹いっぱいだわ」と皆さんが(贅沢な)ため息をついたほど。写真とともに、ざっと振り返ってみます。

<2022年11月17日 1日目、大原>
赤紫蘇や寂光院、三千院で有名な大原は、京都駅から北東に車で40分ほど。周囲を山に囲まれて、タイムスリップしたような、のどかな田園風景が広がる場所です。
バスを降りた駐車場の横は大根畑。大きな葉っぱをつけた大根を掘っている遠足中の幼稚園児の歓声が響きわたり、秋のやわらかな光の中、平和な里山風景に身をおき、気持ちもリラックスした中での出発です。
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寂光院を楽しみ、入口で名物の柴漬けを購入した後は、大原の東西を結ぶ東海自然歩道を歩き、東端に位置する宝泉院へ。額縁庭園で抹茶をいただきながら眺める秋の庭園と借景もまた美しい。
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「とっておき京都」シリーズは、選び抜かれた食事も大きな楽しみの一つです。特に女性陣から「わーっ」と歓声のあがった昼食がこちら。朱色の漆器の重箱を開けると、宝石箱のように、手の込んだ京料理が並んでいます。
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午後は、大原の集落から2キロほど北にある古知谷阿弥陀寺(こちだにあみだでら)へ、京と若狭湾を結ぶ旧街道を歩きました。人で賑わう大原から一転、観光客は我々の他にはおらず、静かな修行の場所といった厳かな雰囲気がただよいます。
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入口で秋山ガイドから、このお寺を開いた弾誓上人のミイラ佛、重文の阿弥陀如来坐像など、お寺の概略を聞いた後は、いざ参道へ。自分の足で急坂を登ること15分、樹齢800年の楓が出迎えてくれました。それぞれが、心ゆくまで山の中の静けさを楽しんだ時間でした。
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<2022年11月17日 2日目、京北>
2日目は、京都市街から周山街道をバスで北に1 時間。天に向かってすっと伸びるきれいな佇まいの北山杉が目を引く、京北地域を周ります。平安遷都の際、御所造営に必要な木を切り出してきた歴史ある地域。このあたりはバスの本数もぐっと少なく、また紅葉の見どころも点在しているため、貸切バスでテンポ良く回れるのは、このツアーならではの良さ。
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黄色い絨毯が見事な、でもマイナーすぎて誰もいない岩戸落葉神社。名前が良いですねー。
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ちょうど谷間に光が差し込む時間に到着、赤い絨毯の春日神社
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北朝初代の光源天皇が開いた由緒あるお寺常照皇寺は、参道からして趣ありますが、私は、境内の池に映り込む紅葉に目がいきました。
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弓削地区は、京都トレイルも通っています。田園風景、茅葺き屋根の面影残す民家を抜け、平安遷都の頃からの歴史を持つ山國神社へと歩きます。

山國神社は、ちょうど後ろから光が差し、なんとも荘厳な雰囲気が漂っていました。
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このあたりは「西の鯖街道」と呼ばれる場所。昼食は、打ち立てお蕎麦と、立派な鯖寿司を。
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山をふたつ越え、ひっそりと谷間に佇む日吉神社入口は、赤、黄、オレンジと錦色の葉っぱで彩られていました。
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墨塗りの明智光秀像がいらっしゃる周山慈眼寺は、週に3回しか拝観できないところ、今回は事前にお願いをし、特別に開けてくださりました。境内の大銀杏からは毎年なんと100キロの銀杏が取れるとかで、参拝者の我々もその恩恵にあずかります。

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…と、訪問箇所のいくつか(全部は載せきれません!)を、ざっと写真でご紹介しましたが、それぞれの場所では、秋山さんの解説と、初日に配布された詳しい手作り資料で、それぞれの土地の歴史、お寺の由緒も学びながら、この土地が持つ長い時間を感じながらの2日間の京都旅でした。
山の中で出会う紅葉も良いですが、歴史の重みを感じさせる京都の寺社の紅葉は、背後にあるストーリーと共に楽しめ趣深い、日本人ならではの楽しみ方だと思います。。「とっておき京都」シリーズは、京都の街の奥深さを毎回発見できる旅です。一味違う古都、タイミングが合いましたら是非一度お出かけください。

【文・写真】
青崎涼子
http://www.facebook.com/Betty.AKA.Ryoko
日本山岳ガイド協会認定ガイド、通訳案内士
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