宇都宮アルプス


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スタート

2023年2月11日(土)
全国には色々なご当地アルプスがあります。
宇都宮市北部にある山並み、篠井富屋連峰は通称「宇都宮アルプス」と呼ばれ親しまれています。最高峰の本山でも561mと低めですが、今回のツアーでは七つのピークを縦走していきます。
 今回は宮崎ガイドと戸村とみ子添乗員と朝妻の3名体制
「どんな景色が見れるかな?」とワクワクしながら東京駅にてお客様をお出迎えして出発。

写真2
車窓から見た男体山と女峰山

この日は朝から快晴でしたが、前日は都心でも雪が降った日。バスから見える遠くの山々には雪がたっぷり積もっているよう。

写真3
スタート地点

今回のスタートは「うつのみや平成記念子どものもり公園 宇都宮市冒険活動センター」という立派な施設。私達が準備をしている間、個人山行の方が二人ほど登っていきます。車で来られた方は途中の分岐からスタート地点に戻ってくる周回コースを利用するのが多いようです。スタートとゴールが違う縦走ができるのはツアーならでは。
「前進あるのみ! 頑張りましょう~!」と気合をいれてスタートです。

写真4
樹林帯を登る

足元には数センチの積雪がありますが、とりあえずはつぼ足で登ります。晴れていて空気も澄んでおり、気持ちよく登っていきます。この後のドロドロ道地獄で神経をすり減らすことになろうことなど誰も予想せず・・・

写真5
榛名山(はるなさん)

スタートから30分程で一座目の榛名山到着。この先一度急な下り坂となりますが、雪で滑りそうなので宮崎ガイドからアイゼンを装着するよう指示。みなさん慣れたものでサッと履いてあっという間に装着、素晴らしいです。

写真6
急な下りは間隔をあけて慎重に

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男山(おとこやま)

二座目の男山から本日最高峰の本山へも急な登り下りが続きます。数センチの積雪なので所々岩や木の根っこが出ていたりするので、アイゼンをひっかけないよう気を付けて歩きます。

写真8
本山(もとやま)

三座目の本山からは女峰山や高原山などが見えており眺望が楽しめます。青空と遠くの山々を眺めながらここでランチタイムとなりました。
「やっと三つめだね~」「まだ四つもあるの~」などと言いながらも、まだまだ元気で楽しそうなお客様。しっかり食べて後半戦スタートです。

写真9
急登を登る

気温が上がってきて雪が溶け始め、段々と滑りやすくなってきます。アイゼンの土踏まずあたりに雪がダンゴ状にくっついてしまうと滑るので、時々払いながら歩かないといけません。
「アイゼンに雪やら落ち葉やらがくっついて重いね。すごいトレーニングになるね!」と前向きなお客様達。私も見習わなくては。

写真10
飯森山(めしもりやま)

四座目飯森山到着、「はあ~、あといくつだっけ?」とちょっと疲れがでてきた様子。そんなときに現れる急な下り坂。
「このまま下山するのかい」って思うくらいの急降下です。所々ロープがあり、間隔をあけて慎重におりていきます。

写真11
飯盛山からの急な下り

青嵐峠を抜けて五座目の高館山へ。ここの山は本ルートから脇道に入るようになっており、山頂に登ったら同じ道を本ルートまで戻ります。

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青嵐峠(せいらんとうげ)

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高舘山(たかだてやま)
三角点の雪だるまはお客様が即席で作成

この脇道の登り下りがまさかの難所でした。雪がほとんど溶けてドロドロ状態…アイゼンを履いていてもとにかく滑る。行きはよいよい帰りは怖い・・・とはこの事。
下りではいたる所で悲鳴が聞こえ滑ってしまっているようです。冷や汗をかきかきなんとか本ルートへ。

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黒戸山(くろとやま)

写真15
鬼山(おにやま)

ちょっと地味な感じの黒戸山と、最後はまた本ルートから外れる鬼山をピストンして七座コンプリート!鬼山では山頂途中の岩場で、マットを引いてボルダリングしている若者達がいました。その横をゾロゾロと降りてきて林道を進むとゴールの川が見えてきました。

河原でドロドロのアイゼンと靴を洗い、バスに乗って立ち寄り温泉へ。
こぢんまりとしているけれど泉質も良く食堂メニューが充実している、ただおみ温泉でゆっくりして東京駅に帰着。
「雪があって歩きごたえがあったよ! 楽しかった!」と皆さん笑顔で家路につかれました。

【写真/文 朝妻照子】