沼津アルプス縦走
冬の定番コース


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2023年2月14日(火)
冬の低山トレーニングコースでおすすめは?と聞かれたら、真っ先に頭に浮かぶのは今回ご紹介する沼津アルプス縦走です。適度な登りごたえと富士山と駿河湾が印象的なルート。
 天気予報は晴れのはずがなんだか怪しい空模様。花岡ガイドから「このコース、何度も歩いていますが今まで一度も雨にあたってません」とあり、その幸運に期待しつつ気合を入れてスタートです。

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今回のコースは横山峠登山口から南下し、多比峠登山口へと向かう約7kmのコース。住宅街の中の補装された道を少し登るとすぐに樹林帯になります。

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そして沼津アルプスといえば、これ!

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手作り感満載の温かみのある道標

地元の方々が一生懸命整備されている様子が浮かびます。
さっそく現れた急な登り。前日の雨で足元はドロドロ。

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慎重に登って最初の徳倉山に到着

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徳倉山からは一度急な下り

ここで別の団体とすれ違いとなりましたが、お互いに「登りきつそうですね、頑張ってください!」「下りも滑らないよう、気を付けてね!」と声を掛け合います。山でのこうした挨拶は元気も出るので嬉しいものです。

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香貫台分岐を過ぎると…

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何やら穴の前で花岡ガイドが説明

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なんと、機関銃の銃座跡地が

太平洋戦争末期、本土決戦に向けて駿河湾上空から北上する米軍機の抗戦のために備えた銃座の跡地とのこと。

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少し進むと今度は馬頭観音像が木の根元にひっそりとあります

昔は農耕や荷物の運搬に牛や馬を使っていましたが、家族同様に大切にされ、亡くなった後は丁寧に供養をしていました。

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しばらくは「馬の背」と呼ばれるほぼ平坦に近い道を進んでいきます

ちなみに馬の背のピークはちょっとだけ登山道から外れているので、今回は通りません。

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沼津アルプス最高峰の鷲頭山と駿河湾が見えてきて思わず歓声が

ここでちょっとした広場で昼食タイムとなります。

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木の枝で隠れてしまってますが「大トカゲ場」とあります

花岡ガイドから「トカゲ場ってわかる?」と問われますが、皆「???」
登山者が岩の上で横になって休憩している姿が、爬虫類のトカゲが石の上で日向ぼっこしている姿に似ているところからきているそうで、「トカゲる」イコール「休憩する」ことだそうです。
なるほど~さすが花岡ガイド!花岡ガイドは植物にとても詳しいだけでなく、昔からの言い回しなど色々説明してくれるのが面白いです。

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志下山を越えて

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中将宮といわれる岩場の下に出ます

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ここから鷲頭山に向けて岩場の急登になるので、ストックをしまい慎重に登っていきます

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小鷲頭山を経て鷲頭山到着です!

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鷲頭山でしっかり休憩した後、勝負所の急降下

疲れが出る後半戦の急な下りでしたが皆さん無事降りてこれました。  しばらく行くとちょっと変わった雰囲気の木が出てきました。
「これはウバメガシの純木です。最近は備長炭といって、質の良い木炭の原料になってます」とのこと。

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そしてヤセ尾根を慎重に歩いて、やっと最後の大平山に到着!

写真にも小さくありますが「おおべらやま」と読むようです。
 多比口峠から南に向かって下山路となりますが、ちょっとだけ雨つぶがあたり出します。雨具着るほどではないので、そのままゴールへ向かいます。

バスに乗った途端大雨になり、足柄サービスエリアではなんと雪に!
「登山中は降られなくて本当に良かったね~」とほっとしながらバスに揺られ東京駅に無事戻りました。
 最後に、今回のバスのドライバーさんは山登りをされる方だそうで
「バスの中の退屈しのぎに」と本やアルバムを持ってきてくださいました。

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ご参加いただいた皆様、ドライバーさん、ありがとうございました。

【写真/文 朝妻照子】