立岩~荒船山
上級者向けの縦走コース
 


1トモ岩を見上げて
トモ岩を見上げて

上信越自動車道を進むと軍艦のような平らな山稜を持つ荒船山。今回は、立岩から荒船山へ縦走します。

2023年5月2日(火)

平日とはいえゴールデンウイークのため渋滞も心配されましたが、順調にバスは下仁田を目指して進みます。コロナ渦で人数制限をしてツアーを実施させていただいていたまいたびも、今日は久しぶりに満席です。朝の新宿駅は当社の別ツアーも数本あり、たくさんのお客様。長かった自粛の3年間、ようやく日常が戻ってきました。
たくさんのお客様に申し込んでいただいたので、ガイドを1名増やし2パーティーに分ける事になりました。清野・宮崎の2ガイド、正清・上野のWひろみコンビでご案内。
「道の駅オアシスなんもく」でトイレと登山準備。わらび・タラの芽等山菜もたくさん売っていました。私は「わさび菜」を購入。少し湯がいてから醤油漬け。ピリッとした辛さとシャキシャキ感。
今日のコースのようでした(笑)
 線ヶ滝の登山口で、「ウサギさんチーム」を率いる清野・正清チームが先行して出発。途中にあるルンゼ状のガレ場通過に時間がかかるので、20分ほど経ってから「カメさんチーム」の宮崎・上野チームはスタート。待っている間に足元をよく見ると、キランソウ・カキドウシ・タチツボスミレなどお花がひっそり咲いていました。

2カキドウシ
カキドウシ
3まばゆい新緑の森を行く
まばゆい新緑の森を行く

沢を何回か飛び石で渡り、岩場に近づくと先行パーティーの声が聞こえます。ここでヘルメットを装着。険しい岩場ですが、視線を上げればトウゴクミツバツツジの鮮やかな紅色が飛び込んできます。
鎖場を抜けて昼食。この先も鎖のかかる岩場や小さなアップダウンを繰り返し進んで行きます。

4声を掛け合い、慎重に登ります
声を掛け合い、慎重に登ります

5難所が続く
難所が続く

行塚山(経塚山)の急登を登り切れば、この先はこれまでの様子とは対照的な平らな登山道が続きます。
「カメさんチーム、早いなー」
「ウサギさんチームは、途中でお昼寝していたのでしょう」
などと和やかな会話を交わしながら合流。この後は一緒に進みました。クリンソウの群生地に立ち寄りましたが、まだ葉っぱだけでした。弘前の桜の開花が1か月も早かったこの春ですが、さすがにクリンソウハまだ咲いていませんでした。
6山頂の祠
山頂の祠
7屋根付き看板
屋根付きの看板

トモ岩からは春霞で展望ばっちりとはいきませんでしたが、槍~大キレットなど確認することができました。ここから内山峠に向けて下山開始。途中梯子やトラロープのかかる急斜面もあり気が抜けません。険しい山でしたが、ツクバキンモンソウ・ハシリドコロ・タネツケバナ・ワダソウ・ワチガイソウ・エイザンスミレ・ムラサキケマン・ミヤマキケマンなど、お花もたくさんありました。

8ウスバサイシン
ウスバサイシン
9ハシリドコロ
ハシリドコロ

帰りのバスで宮崎ガイドが、「みなさん合格です」拍手が起こります。
「えーウサギさんチームは?」
清野ガイドが「全員合格」と言うと再び拍手。そうです、このコースは夏のアルプス難所コースを目指すお客様に参加をお願いしているコースです。日帰りと長期縦走では荷物の重さが大きく変わってきますが、夏に向けてトレーニングを積んで目標とする山にチャレンジしていただきたいです。

10夕焼けのやまなみを眺めながら
夕焼けの山並みを眺めながら

春の花とスリリングな岩場、その両方を楽しんだ山旅でした。

【写真・文 上野ひろみ】
日本山岳ガイド協会 登山ガイドステージ1
信州登山案内人

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2023年7月2日(日)M4009 天狗山~男山 佐久の岩峰