金堀山〜節刀ガ岳 静かな稜線を

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大石峠からの富士山

2023年10月24日(火)

秋晴れの朝の新宿、集合場所は私達の登山ツアーの他にまいたびの観光ツアーや他会社のツアーが3社もあり大賑わい。
観光業に携わる者として混雑はつらいけれどツアーがたくさん稼働するのは嬉しいものです。

お客様を乗せ新宿を出発。
今回ご一緒するのはトレラン大好き楠元ガイドと、添乗員は10km走るのがやっとな朝妻です。
「今日はゆっくり楽しく歩きましょう。走りませんので安心してください。」と楠元ガイドから冗談が飛び、皆さん気持ちが和みます。

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大石峠登山口からスタート

登り出しは林道を進みます。所々林道と並行するようにやや窪んだ荒れた道らしきものがあります。
「大石峠は甲府から静岡方面へ武田信玄が整備をした道です。馬も通っていたので道幅がしっかりとってあるし重みで窪んでもいますね」と楠元ガイド。

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見上げると紅葉した木々
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ウリハダカエデとイタヤカエデ

この時期は紅葉狩りをしながら登るのが楽しいです。今年は例年より紅葉のピークが遅かったり色づきがイマイチと言われますが、それでも十分目を楽しませてくれます。大石峠に到着すると前から順番に歓声が。ワクワクしながら登ると目の前に富士山がドーンと現れました。

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素晴らしい眺めを堪能中の皆さん

富士山を眺めながらランチタイム。
「暖かくてお昼寝したいですね」とお客様と話しながらも、まだまだ先は長いので腹ごしらえをしたら出発です。

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金堀山

まずは1座目の金堀山。お客様から「金が採れたんですかね?」と質問がありました。
「これは武田信玄の策略で、金が採れないのに名付けたんです」と楠元ガイド。
「天子山塊の北端に竜が岳ってありますよね、あちらは金が採れたんですが、武田家が“あそこは竜がいて危険な山だ”として金を採られないようにしたんですよ。そして金のないこの山を金堀山として金があるように見せかけたんです」とのこと。「なるほど~」「面白いね~」とワイワイ言いながら進みます。

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クマの爪痕

登山道脇の木にはくっきりクマの爪痕が…遠くでは鹿の鳴き声もしています。今年は各地でクマの出没事件が多いのでドキドキしながら進みます。

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トリカブト
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フウロ属のお花(同定できず)

節刀ケ岳は登山道から少し外れているので荷物をデポして往復します。

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節刀ケ岳山頂から

まだなんとか富士山の山頂が見えています。節刀ケ岳からは同じ御坂山塊の黒岳や十二ヶ岳が見えて、とても眺望のよい山です。
まいたびでも毎年春にツアーがある「毛無山~十二ヶ岳」「十二ヶ岳~節刀ケ岳」ルートもおススメです(鎖場岩場好きな朝妻が気に入っているルートです!)。

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金山

「ここも金堀山と一緒です。金は採れません」と楠元ガイド。
金は採れなくても広々としてのんびりしたくなる山頂。眺望はイマイチなので、写真だけ撮って先に進みます。

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前方の鬼ヶ岳を目指す

鬼ヶ岳山頂手前はちょっとした岩場ありますが、
「ずっと歩きやすい道だったから、たまにこういうのがあるといいよね」とお客様達は難なく岩場を越えていきます。

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鬼ヶ岳
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鬼ヶ岳山頂からの景色

鬼ヶ岳からはほぼ360度の景色が楽しめます。八ヶ岳や南アルプス、御坂黒岳、三つ峠、瑞牆山、金峰山などなど。ここから最後の1座雪頭ヶ岳へはハシゴの下りがあるので、一人ずつ慎重に通過していきます。

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雪頭ヶ岳山頂

雪頭ヶ岳山頂は眺望がないため素通りします。この先の展望所が今回一番のおススメスポットでしたが、富士山山頂は雲がかかってしまいました。残念!でしたがずっと良い天気で楽しく歩けたので皆さん満足そうでした。

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富士山と西湖

ここから下山口まで急降下が続きます。登山道脇にはウメバチソウの姿が。一輪だけぽつんと咲いており、もしかしたら登山者の靴についていた種が落ちてここで咲いてしまったのかもしれませんね。

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ウメバチソウ
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ブナの原生林を歩く
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カラマツ林の中を歩く

そろそろ疲れてきたころにようやく登山道終点。ここから林道を歩いて西湖のほとりに向かいます。
下山になったら楠元ガイドが走り出してしまうのでは…とお客様と冗談で話していましたが、最後までゆっくり楽しく歩いてくれました(良かった)。
夏のハードな山行が落ち着いて、秋の素敵な景色を見ながらゆっくり山を楽しめました。
ご参加いただいた皆様お疲れ様でした。

【写真・文】朝妻照子


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